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2010-03-02

福島へ・2 土湯~ものづくりと人

福島への旅行記、続きます。

一睡もしないで四十九日法要、三春の郷土人形館へと続いたので
お宿の土湯温泉ホテルに着き、温泉とお夕飯を頂いたら午後8時には眠ってしまいました・・・

土湯温泉は、大きなこけし産地の中では一番南にあります。
昨年の3月にはじめて訪れ、すっかりファンになってしまった温泉でもあります。
温泉の泉質も良く、街を歩けば無料の足湯も何箇所かあって、春には水芭蕉、とこけしお好きな方でなくてものんびり羽を伸ばせる素敵な温泉であります。
大穴貴命(おおあなむちのみこと)がそのむかし、鉾でついたところからお湯が出た、という伝説から、「突き湯」→「土湯」となったそうですよ。

IMG_1927.jpg


街の中は、かなりこけしがフィーチャーされています。

こけしのちょうちん


←こんなこけしのちょうちんが街の至る所にあります。
去年は違うお宿に泊まりましたが、だいたい土湯温泉のお宿にはこけしがいるのではないかな??
お宿のロビーでまでこけしと出会えるなんて、うれしいかぎりです。





朝風呂、朝ごはんをたっぷりいただいて、チェックアウト
土湯温泉に来ると必ず行くのが
喫茶店兼こけし屋さん兼写真館・・・喫茶ハーモニ、アサヒ写真館です。
温泉街の中央にあります。
ジャズの流れるセンスの良い店内で、こけしを見ながらコーヒーをいただきます。
土湯のこけしだけでなく、いろいろなこけし、中古品から新しいものまで置いてありますので
それを選んで連れて帰る楽しみもあります。その他のおみやげも売っています。
今回わたしが連れて帰ったのはこのこけしでした。↓なんか傾いて見えますが。。

阿部常吉



その3~4軒右となりあたりに、「土湯温泉 見聞録館」という無料の休憩所があり
その中に、たくさんのこけしたちが飾られています。
土湯温泉見聞録館

寄贈されたり、「こけし祭り」の際、供養に出された中から難を逃れたこけしが、土湯の案内人として余生を送っているようです。
うれしいのは、こけしの同人、研究誌として貴重な資料である「木の花」(このはな)が何冊かまとめてファイリングしておいてあり、閲覧できることです。
前回訪れた時にそれに気づき、内容に驚いて、家人と1時間以上も読みふけってしまいました。
今回は覗く時間がなかったのですが、何度も訪れて楽しい場所です。しかも無料(笑)


今回、足を伸ばして土湯に来たのは、この工人さんのお店を訪ねたいと思ったからです。
土湯の温泉街から坂を上り、国道115号に出たところに、そのお店はあります。

工人、西山敏彦さんのお店です。
こけしクラフト西屋
こけしクラフト西屋

私たちが到着した時、お店は「支度中」となっていました。
しかし、となりに立っている工房を覗くと、西山さんらしき方がお仕事をされていました。
轆轤に向かっています。
ここからあのこけしたちが産まれるのだなぁと、遠巻きにしばらく眺めさせていただきました。
黙々と熱心にお仕事されている様子がわかり、なぜかとてもうれしくなりました。
そのうち、窓から見ている怪しい私たちに気づいてくださり、快くお店を開けてくださいました。

西山敏彦さんのこけしは、自由で、活き活きしていて、やんちゃな感じがするので大好きなのです。
師匠でありお父様である西山憲一さん譲りの、実に多彩な表情で、明るく楽しませてくれるこけしだと思います。
私は特に敏彦さんの弁之助型が大好きです。

こけしクラフト西・店内


お店に入れていただいて、真っ先に目に入ったのが小寸こけしでした。
ほんとにたくさん置いてあること!!
しかもどれもがちゃんと型を踏襲し、一つ一つ違う表情を持っていること
それがどんなちいさなものであってもです!


初代の弥三郎(西山金作さんともこけし辞典には書いてあります。作品が未確認の工人さんですが、京人形に似た表情だった、という記述を基に、敏彦さんがお作りになったそうです・とってもかわいい、上品な顔をしています)― 二代目浜吉(弥三郎さんの養子だそうです)― 三代目弁之助(顔が四角くてやんちゃな表情です) ― 四代目勝次(黄色い顔なのが面白い)― 五代目憲一 ― 六代目敏彦さん(本人型・目の中に星が入った、黒目がちのこけしです)

小寸、普通サイズ、大寸 ― 幾種類ものサイズで、この6代の西屋セットが作られていました。
どれも、ぜんぶ、そっくりほしかったです・・・
が、このところ、豆こけしを集めているので、1寸に満たない6本を頂く事にしました。
お店にディスプレイしてあったかわいい木の台と、6代を書いた看板までつけてくださいました。

西山敏彦・六代セット


・・・その台や看板に、わたしは、西山さんの木や、ものづくりへの愛情が感じられたような気がしました。
どんな小さな木切れも活かして、すてきなディスプレイへと変身させているのです。
お店を見るとわかります。
こけしと共に、木で作られたちいさな小さなかわいい花のようなものがたくさん置かれていました。
木のしゃぼしゃぼした繊維が花びらにみたてられ、きれいに彩色されて、鮮やかに映えています。
伺ってみると、轆轤から出た、つぶれてささくれ立った木の端で、捨ててしまうようなものだそうです。
ふと見ると面白かったので、色を塗っただけですよ、と仰っていましたが、本当に感動しました。
これが、物を作る人なのだなぁ、と改めて感じたのです。
愛情を持ってこんな工夫と発想をされる方の作るものが、面白くないわけはない!と思うのです。
それがあの、こけしの奔放で活き活きした表情に繋がるのだなぁ、と妙にうれしくなりました。
工人さんは、技術を研鑽し、工夫を重ねて、日々進化しているのですね。
今、産声を上げたこけし、今の工人さんのこけしを買わずして、いつ買うのだ!!(なーんて!)

こけしだけではありません。
木地玩具も作っておられました。

木地玩具・汽車
木地玩具・火鉢と鉄瓶←手前にあるのが木のお花


家人は木地玩具を頂きました。紫色をした、水がめとひしゃくと、お茶碗とお茶たくのセット。
写真をご覧下さい。

木地玩具・水がめセット

この木地の薄さ!

木地玩具・ひしゃくとお茶碗

色のセンスも、なかなかしゃれています。

そしてこのえじこをみてください!!
くらくらと首が動くのですが・・・

えじこ1


パカッと蓋が取れます。

えじこ2


その蓋をひっくり返すと

えじこ3


なんとちょうちんみたいな形に!!
ジャストサイズのできの良さ。ちいさい!かわいい!!

大・大・大ファンになってしまいました。

西屋六代目・西山敏彦工人

奇しくも、2月28日にあった東京こけし友の会の例会では
西山敏彦さんの新品頒布があり、10本あったものが真っ先に売り切れていました。
私も欲しかったのですが、買うことはできませんでした。
また絶対訪れて、今度は少し大きなセットを買いたいと思います。友の会の頒布でもあるのかな?

よくこけしの本に
東北の風土や、工人さんの人柄、暮らしに触れてこそ、こけしの何たるかがわかる
みたいな事が書いてあり
東京に住み、手元にあるこけしを眺めているだけの私にはあまりピンと来なかったのですが
今回はじめて、本当に会えてよかったなぁ、と思う工人さんに出会えたような気がします。
他にも何度か産地は訪ねていますが、なかなか工人さんに会えなかったり、お仕事現場をみることも少なかったと思います。
ものづくりの現場をみると、ただ表情を愛でるだけでない、深いなにかが伝わってくるのですね。
工業製品や大量生産のお人形と全く違うところなのだと思います。
これからも、たくさんこういう出会いがあるといいなぁ、と期待しています。

あまりにも愛しいこけしたちでうれしかったので
おうちに帰ってから小ささにかわいさに何度か泣いてしまいました・・・ 大げさかな
でもほんと、思い出と共に、大事なこけしになりました。

ちいさいものたち


ふー、また長くなってしまって申し訳ありません。
まだ続きます。最後は「原郷のこけし群・西田記念館」訪問記となります。。。
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テーマ : 伝統こけし
ジャンル : 趣味・実用

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No title

今回もとってもいい記事でした!!長いの大歓迎^^。
アサヒ写真館で入手された阿部さん、お顔可愛スギ。
こんな子が欲しい・・羨まし~っ!今回もお写真たっぷり、読み応え
バツグン。やっぱり工房探訪はいいですね~♪ちいさな木端で作った
木の花にまで目を留められたえりねこさんの、視点に優しさを感じ
ました。あまりにもこけしたちが愛しくて、泣いちゃった件には、私も
じ~んときちゃいましたよ。豆こけしちゃん始め御主人のもとめられた
木地玩具もほんとに素敵・・。大収穫でしたね~♪
こけし旅への憧れは募るばかりですよ(だから早く行けって話ですが
笑)現役工人さんたちとのいい出会い、これからもたっくさんあると
いいですよね!私も早く・・(しつこいですね)
しかし工人さんとこけしコラボの肖像画、いい味出してますね!(笑)

No title

碧蝉さま~~i-178

コメント下さっていたのにすぐご返信できなくてごめんなさい!!
いつもコメント下さって、とってもとっても励まされます。。。
こけしについて、何も知らない私が記事を書くのって、なかなか勇気が要ります(^^;)
そして、こんな拙いわたしの文章から、書きたいことの仔細をわかっていただけるのって、とってもありがたいです。
ありがとうございますっe-259

こけし旅、近いうちに実現できるといいですね~
なかなか家を空けるのって、難しいですものね。
現地に行くと、その場の空気や興奮も手伝って、こけしが何倍も身近に感じられます。
まだ私もあまり多くは出かけられていないのですが(その点、鳩山君は行動力があるな~!v-284)お気に入りのこけしの産地に行き、工人さんに会う旅を少しづつ重ねていけたらと思います。

>工人さんとこけしコラボの肖像画
あ、やはりお気づきになりましたか!!
気になりますよね。
工人さんとそのこけしの絵を並べて、お描きになっていらっしゃる方がいるようなのです。
アサヒ写真館に行ったら、津軽の工人さんの似顔絵とこけし絵をまとめた画集がありました。まだその「津軽系」が1巻だということで、最近出たばかりのようです。西山さんの絵があったという事は、すでに他の産地の工人さんもいろいろお描きになっていらっしゃるのでしょうね。
描いた方のお名前を失念してしまい、ネットで調べてもよくわからなかったので、正確な情報が書けなくてごめんなさい・・・
工人さんへの愛が感じられ、素敵な絵でした!!

また続きは、旅から帰ったら書きます~
懲りずに遊びに来てくださいね^^


No title

はじめまして。
こけしを検索していてこちらにたどりつきました。
土湯の西山工人の工房に行かれたんですね!
私も今月お伺いする予定なので、楽しく読ませていただきました
最近木地玩具にも興味があるので、写真を見てわくわくしています^^
西田記念館のお話、楽しみにしてますね♪

No title

みぃさま

はじめまして!!
コメント下さってありがとうございます~~(感激)

土湯に行かれるんですね。いいなぁ~~
私もまたすぐ行きたいです・・・毎月行きたい(笑)
土湯はこけし大フィーチャーの街で、至るところにあるので楽しいです。
こけしクラフト西屋、大推薦のお店ですよ~~
ちょっとやんちゃで個性的なこけしがみぃさんを待っていることでしょう。

そして・・・ブログ、見せていただきました!!
かわいいこけしが集まって、楽しそうです。
仙台にお住まいなのですね。うううらやましい・・・
なんと、コメントに碧蝉さんのお名前が!
お知り合いだったのですね!!
これからぜひお仲間に入れてください m(_ _)m
ブログに遊びに行きますね。
土湯の旅行記も、楽しみにしています!!

ゆっくりの更新かもしれませんが、またこちらにも遊びにいらしてくださいね。
今後ともよろしくお願い致します~~

No title

土湯ご訪問の記、楽しく拝見致しました。何処の産地も作り手の高齢化が進んで先細りv-239になりがちな中、このような中堅のお方のご様子をうかがうと嬉しいものですね。暫く土湯もご無沙汰でしたが、又行きたくなりましたv-238
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